熟成の一杯には麦芽の旨さと職人の技が活きている

川口御成道エール／川口味噌ビール

Kawaguchi-onarimichi Ale / Kawaguchi miso beer

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熟成の一杯には麦芽の旨さと職人の技が活きている

川口御成道エール／川口味噌ビール

Kawaguchi-onarimichi Ale / Kawaguchi miso beer

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水に恵まれし街で生まれ、今なお息づくビール醸造文化

明治の新時代の幕開けと共に、日本に入ってきたビール醸造。

現在のサッポロ、エビス、アサヒの三社が合併した「大日本麦酒」に対して誕生した「日本麦酒鉱泉（ユニオンビール）」の工場が、東京近郊で良質な水を豊富に有する川口に新設されたのは1923年のことでした。

その後２社は一つになり絶頂期を迎えたものの、財閥解体の影響を受けて現在のアサヒとサッポロ＆エビスに分割。川口工場では2003年まで後者の麦酒やリボンブランドの清涼飲料が製造されていました。

工場の建物は再開発によって姿を消しましたが、現在の川口で盛んなのは、ものづくりの町らしく職人のこだわりが凝縮されたクラフトビール造り。「もっと旨いビールを造りたい！」という思いが着実に広がっています。

※川口市教育委員会提供

川口味噌ビール／川口御成道エール造りに込めた想い

Passion for “kawaguchi-onarimichi”

ここが川口ビール文化の発展拠点

製造元：川口ブルワリー

東京を日本のマンハッタンに例えるなら、川を挟んだ位置関係や歴史も含めて、川口市は日本のブルックリン。

かつては工業地帯だったブルックリン。現在は工業跡地を再利用したギャラリーやクラフトビール造りなど、文化の香りが漂う人気のスポットです。

同じく歴史的に醸造・鋳物文化が根づき育まれてきた川口もまた、職人たちが作りあげたクラフトシティ。『川口ブルワリー』は、川口の職人が想いを込めた一杯を皆様に提供します。

1｜麦の旨味を丁寧に引き出す

ビールづくりの第一歩は、麦の旨味を丁寧に引き出した麦汁造りから。細かく砕いた麦に水を加えてタンクの中で温めると、麦の中にあるデンプンが、ビール酵母のエネルギーとなる糖へと変わっていきます。ここで大切なのが温度管理。0℃にはじまり、62-3、70、77と温度ごとに加温時間を調整し、おいしさを引き出していきます。テイスティングでコンディションを確認したら、麦汁を濾過をして次の工程へと進みます。

2｜香りと苦みで個性を纏わせる

ろ過した麦汁を煮ることで余分な雑味を取り除きつつ、ビールならではの香りや味わいを加えていきます。ここで加えるのがビール特有の香りやほどよい苦味の源となるホップ。特に苦味成分はしっかり煮沸することで麦汁に流れ出すので、投入後の目配りが必要となります。川口味噌ビールの仕込みではこのタイミングで溶かした麦味噌を加えていきます。 ホップや副原材料といったビールの個性を決める素材は、投入するタイミングひとつで香りも風味も変化させる。それがビール造りの奥深さであり、職人としての腕の見せ所でもあります。

3｜おいしさは静かに時間が育てる

煮込みが終わったらしっかりと冷ましてタンクの中へ。そこにビール酵母を加えて発酵させます。エールやラガーといったビール酵母によって、最適な温度にするのも大切なポイントとなります。 酵母の働きによって、糖がアルコールや炭酸ガスへと変わっていく数日から数週間は、ビールがゆっくりと育まれる大切な時間。温度や時間の管理には細やかな気配りが必要で、日々の観察が欠かせません。 

4｜一滴に込めた想いと未来への探求

発酵を終えたビールは、さらにタンクの中でしばらく寝かせることで、味がなじみ香りに奥行きが生まれます。この熟成の時間こそが、ビールにまろやかさと深みを与えてくれます。一滴一滴においしさを込めるため、醸造職人はタンクと向き合い細かな変化を見逃さない日々を送ります。「おいしいビールで誰かを笑顔にしたい」という想いが、川口の地で息づくビール文化を支え、未来へとつないでいく原動力になっています。職人としての矜持を胸に持ち、おいしさを追求するために日々タンクと向き合うのは、もっとおいしくしたいという想いがあるから。川口の地で生まれたビール文化の伝承と発展に向けた挑戦は続きます。